摩耶東谷

いよいよ核心部のゴルジュにやってきた。冷ややかな谷風が吹き降りてくるので、ここでもしばし休憩をとる。

ロープウェイ尾根の尾根端の二俣を右に進んで行く。左俣は、最初の滝をクリアすると水平路まで堰堤地獄の谷筋なので、物好きな方はどうぞ。

核心のロープ場もドロドロで滑りやすかったが、同行者も頑張ってクリアされていた。ロープ場が無理な方は、ロープウェイ尾根の尾根端から髙巻くことが出来るので安心だ。

ロープ場の先は、いくつかの小滝群や谷止めを抜けていく。以前はみずみずしかった生命の樹も、心なしか樹勢が衰えているように思える。倒木の根からの水分供給が立たれれば、当然枯死が待っている。

左岸にスラブ状ののっぺりした滝がある地点まで登ってきた。「さあ、このガレ場からが登りの本番です」と、同行者に告げるとかなり驚かれてしまった。

いつもならここから伏流するが、雨のおかげで引き続き沢登りが楽しめた。体力的に厳しくなるころなので、長めの休憩をとり最後の登りに備えていく。

掬星台からの床固工群(排水路)が終わる地点に立つ、この谷のマザーツリー。ここでも小休止をとる。ここから水平路までは、ザレザレの斜面を登るので無理は出来ない。

水平路までたどり着き、残り標高差70m。山寺尾根もしくは上野道、どちらかにエスケープするかを問うと「直登」との返事が返ってきた。

ならばと、最後のやぶ漕ぎに挑戦してもらった。ロープウェイ駅の白い建物が見えてくると、棘植物が多くなってくる。出来るだけ正面右手を意識しつつやぶをかき分けていく。

うまく椿の大木を回り込むと、手すりからチェーンが張られている所に脱出できる。

チェーンの場所に飛び出したはいいが、すぐそばにいた男性ハイカーがいぶかしげにこちらを見ている。「こんにちは」と、挨拶をするも何が気に入らないのか無言のままにらんでいる。こういった輩は気にせず無視に限る。

昼時とあって多くの登山者でにぎわっている。東屋も日陰とあって、入る隙間は無くごった返していた。いわゆる「密」状態。

偶然自販機前で、下山後によく行く銭湯で会うお兄さんに遭遇、お連れさん達とお昼をご一緒する流れに。

後は下山だけなので、小一時間ほどのんびりと過ごしてしまった。同席のよしみで、即席の6人パーティーで山寺尾根を下ることに。

序盤の丸太階段は、登りも下りも足にくる難所だと思う。ロッコペリは、足が短いので強制的に足上げさせられるこの手の階段は特に苦手なのだ。

水平路では、まだ若い猫がかわいい八割れ顔をして餌待ちの様子だった。

下山も休憩を多めにし無事に下山することが出来た。登山口ではミーティング中の登山会のグループがいた。

本来ならこのように一日の山行を振り返り、注意点や次回への課題を確認しあうべきなんだろう。ただ人数が多いと大変だろうなと思ってしまう。

集合写真は、登山会の方に風呂屋の兄さんがお願いして撮ってもらったもの。やっぱり、まめじゃないとないと女性にはモテないのかもしれないが、ロッコペリには真似が出来ない。

※余談になるが、ロッコペリはワークウェアが大好き。理由は、やぶ漕ぎなどバリエーションではすぐにダメになるから。本日着ているものは全部「ワークマン」だ。
 特にここ数年、ワークマンのクライミングパンツの進化が素晴らしい。3Dパターンに加え抜群のストレッチ性、インナーベルトやもものベンチレーション兼ポケット、ひざ下で切り離せる2ウェイ、UVカット、吸汗・速乾、夜間の歩行に安心な各部の反射材仕様などとなっている。
 冬用で持っているマーモットのパンツに引けを取らない高性能なのに、価格は驚きの1900円。シャツやアームカバーもUVカット、吸汗・速乾性で、特にシャツの胸のポケットが秀逸、「補強付ファスナー」で片手でコンデジを出し入れできたり、小物を管理するのに便利なのだ。

合計距離: 6.69 km
最高点の標高: 698 m
最低点の標高: 66 m
累積標高(上り): 773 m
累積標高(下り): -688 m
総所要時間: 06:05:23
Download file: 20210711_摩耶東谷.gpx

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