摩耶東谷

初登山者を摩耶東谷へご案内

~摩耶東谷は経験者と行けば山のあれこれが一度に楽しめる良谷~

2021年7月11日

ロッコペリが摩耶東谷へ初めて行ったのは2018年1月のこと。本格的に山を歩くようになって3年目だったかな。実は20代に川で溺れてから、極端な水嫌いからか谷筋や沢など極力避けるようにしていた。

しかし、バリルートを楽しむには沢や谷も避けて通れず、かなりの決意をもって山行に挑んだ思い出がある。

幸いにも、当日偶然知り合った紳士と今もお付き合いさせて頂いており、さらにその方を通して友好の輪が広がることになった、ロッコペリにとってはとても縁起のいい谷でもある。

摩耶東谷は、ルートファインディングの練習のほか、ハイキング、沢登り、ロープ、ガレ、やぶ漕ぎと一度に欲張れてしまうのがありがたい。そして、経験者と行けば初心者でもその魅力を存分に楽しめるのがいい。

そんなわけで、普段山仕事でご一緒させて頂いている方が登山を始めたいとのことで、迷わず東谷を選択した次第だ。


阪急六甲で待ち合わせ、梅雨明けを思わせる快晴のなか杣谷道登山口への坂を上っていく。いわば、ここが最初の試練かもしれない。登山口までで汗だくになってしまう。

以前は、毎日曜日に登山口周辺を整備してくださるご婦人がいたのだが、最近は見かけないがお元気だろうか。そのせいか、登山口が雑草で覆われ看板も見にくくなっている。近いうちに整備をしておこうと思う。

いつものルーチンワーク。カンガルー君に挨拶をしてから進んで行く。ただの木の根だけど、この位置からしかカンガルーには見えないのが気に入っている。

最初の徒渉地点(摩耶東谷)から少し巻き上がった地点、サクラの木の根が張り出している所から摩耶東谷へ入っていく。掬星台への到着予想は12時30分。こまめに休憩を取っても3時間あればつめ上がるだろう。

夏になると朝の水浴びのためか、この先の杣谷川の徒渉地点下の釜で、仰向けに全裸で浮かんでいる御仁と先ほどすれ違う。服は着ていたが、何度も目撃するので顔を覚えてしまった。

釜は登山道からすぐなのでいち物はまる見え、公然わいせつなのでやめて欲しいと思う。せめて水着くらい着けろと言いたい。

他にも、同じ徒渉地点の20mほど上流の岩場でも全裸の外国人を目撃することがある。こっちは慌てて姿を隠すので、まだ害が少ない。

進んで、深谷第一堰堤内を見るとゴミが随分と片付いている。先日、ロッコペリが長年不法投棄を続けている老人に直接話をしたからか、今は大きなゴミ袋をもって自分の投棄したゴミを回収しながら歩いているのが目撃されている。

先にも書いたが、ロッコペリにとって縁起のいい摩耶東谷なので、機会あるごとに謹んで整備をさせてもらっている。

その整備も神戸市が行っていると老人は思っていたらしく、ロッコペリの仕業と分かると大変驚かれていた。偉そうに言える立場ではないが、改心していただけたのならそれでいいと思う。

深谷第一堰堤から入渓し沢登りを楽しみたいが、まさか初登山者を連れていくわけにもいかない。先週、山友さんたちがシャワクラを楽しんだ滝を眼下に見ながらルートを進んで行く。

右岸に徒渉してから、短い区間ではあるが沢沿いの変化に富んだ滝が楽しめる。深谷第二堰堤前の見返り滝も水量十分、飛沫がクールダウンに丁度よかった。

最近の大雨で、整備したコンクリ階段に法面の土砂が流れ込んでいないか心配したが、まだ当分大丈夫のようだ。

堰堤を巻き上がって鉄製階段を降りると、堰堤内は水没していた。水通しからの景色を案内しようと思ったが諦めて進んで行く。

行者滝から行者小屋を通過し、一気に気温が上がってきたので展望岩でしばし休憩をとる。まだまだ体が暑さに慣れていないので無理は禁物だ。

この先、沢沿いに進んで深谷第三堰堤を左岸より巻いていく。堰堤内はやや水没気味だったので、へつり気味に降り立つ。

途中のこの宝珠の撮影もルーチンワークの一つ。この先の左俣に続く谷筋が、過去天上時への参詣道だったことを裏付けている。

進んで二条の滝を右岸ロープ場より巻いていく。最近は流れが変わったのか、二条にならなくなっている。更に進むと古代遺跡のような深谷第四堰堤が見えてくる。

はしごは健在だが、置き石が流されていたので追加しつつ通り抜けていく。

その先、いつもは水流も少なく地味な渓相だが、今日は結構な沢になっていたのでそれなりに楽しめた。

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