杣谷道 生物観察

杣谷道 霧中の生き物たち

~三枚岩をあきらめ生物観察に没頭~

2020年05月17日

新穂高の三枚岩への再挑戦を誓うも、2週に渡って雨にたたられ延長を余儀なくされていた。

そして今週こそはと、土曜の雨も上がったのでロープなど準備万端三枚岩に向かったが、見える山は霧の中。昼前には晴れると期待を込め、杣谷道を登っていくが見事に裏切られる。

湿度100%では、岩肌も乾くことなく特に三枚岩のスラブは危険と判断し、結局重たいザック(約20kg)を担いで、穂高湖までの歩荷トレに切り替えた。

ロッコペリは雨中・霧中の山は大好きだ。

水滴のついた蜘蛛の巣や、水玉をまとった毛虫、しっとりと濡れた植物など見ていて飽きることはない。特に霧中ではカメラが濡れないので撮影には好都合だ。

今の季節、みんなから嫌われる毛虫や蜘蛛だがじっくりと観察すると食物連鎖の中、彼らも懸命に生きていることが愛おしくさえ思えてくる。害虫と呼ばれてもそれは人間の都合勝手な話。

雨で緑が生き生きとしている中の、まったりとした散歩もなかなか良いものだった。

※蜘蛛・毛虫・甲虫・キノコ等沢山出てきます。苦手な方は引き返してください。


阪急六甲を過ぎた所で分かってはいたが、改めて山を見ると気持ちが萎える。いつもの山行ならお構いなしだが、今日は岩登りの予定だから仕方がない。

天候の回復を願って杣谷登山口までやって来た。昼までには晴れて欲しいところ。

杣谷川の徒渉地点を過ぎる頃から、服の繊維や体毛に霧がまとわりつき白く浮き立たせる。

【ゴマジロオニグモ】を撮ってみるがコンデジのマクロ機能では上手くピントが合わない。本日後半にかけ、カメラの癖が分かって来たので割合良い写真が撮れるようになった。

【クワゴマダラヒトリ】とうい蛾の幼虫。成虫は白くキレイな蛾。

脚の違いでイモムシとエダシャクの違いは分かるが名前が同定できない。

かろうじて蜘蛛の糸の水滴が撮れた。霧のお陰。

暗い苔の上に紅一点。しっとりとした空気のなかで、この赤色は鮮烈だった。

なかなか水滴にピントが合わない。コンデジでは無理があるのかも。

指でつつくとこうなった。シャクガの幼虫は刺激を与えるとしばらく動かなくなる。この子は枯れ枝に擬態中。きちんとバックアップを取っている。

クワゴの幼虫。見た目はカイコ蛾に近いように思う。刺激すると口から青汁のような緑色の液体を大量に出す。指ですくってみたが匂いは無い、ただ味は苦そう。

霧のお陰で、蜘蛛の巣も素敵なアートになる。

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