観音寺谷左俣

その先、クラックのある枯滝を登る。足場はほぼ無いので、岩のフリクションに頼って登っていく。まだまだ余裕で登っている。

谷幅が狭くなりゴルジュ地帯に入ってきた。見上げた岩肌に、ヘルメットを忘れたことを後悔する。

その先、斜度のあるチムニー滝がお目見え。先人による残置ロープがあった。ここも、ホールドが少なく、手足のフリクションをフル活用して登っていく。ロープは補助的に使わせてもらった。

同行者には、残置ロープに結び目を作り滑落を防止してもらう。徐々に険しくなっていく渓相に、装備の準備を怠ったことを悔やむ。同行者がいるのにこの体たらく、大いに反省する。

両サイドが切り立ち圧巻の渓相に。その先、日に照らされた壁が見えてきた。いやな予感がする。

壁手前のクラックを登り、壁直下まで行ってみる。この後、写真右手を激登って滝上部に巻くことになる。

正面壁下に立つと、右へ斜上できそうに思うが丸腰では無理はできない。右岸は絶望的。同行者もいるので左岸を巻くことにするが、ここへきて岩質がもろくかなりの緊張を強いられた。

壁の上に巻き上がると、ちょっとした段差があったがここは問題なく登っていける。

その先、谷幅が広がり倒木や土砂で歩きづらくなる。

続く枯滝は、一見楽勝に思えるがホールドは皆無。靴のフリクションと腕力を生かした突っ張りで何とか越えていく。

さらに斜度が上がり、ところどころ四つ這いで登らなければいけない。

進んで、インゼル(島)っぽく見える分岐に出会う(実際はただの分岐だが、同方角のためそう見える)。スラブ状の右はGハンマーがないと滑落は必至、左に進んでみる。

インゼルを回り込むと、さらに谷は分岐している。進む上流側は巨大なチョックストーン、左俣は落石を待っているかのような岩が控えている。どちらもあきらめ、インゼル中央をよじ登ることにする。

コメント

  1. 岳爺さん より:

    60年以上前、小学校高学年時、西側の尾根の露頭部に水晶が取れると聞き、何度か上った懐かしい谷筋です。帰ったら真っ黒でした。秋にはアケビがなっていました。動画アップありがとう。震災前には子供を連れて楽生園の少し奥までが精いっぱいでしたね。

    • rokkopelli より:

      岳爺さん様
      ご覧いただきありがとうございます。80歳を越える古老より、小学校のころ青谷周辺に水晶採りに出かけたと聞き、場所はどこかと尋ねるも記憶が定かでなく半ばあきらめておりました。この度、岳爺さん様の情報を得られたことは、願ってもない好機、近いうちに再訪したいと思います。
      アケビも年々見なくなり、あっても色づき始めるといつの間にか採られてしまいます。
      まだまだ、拙いサイトですが今後もご覧いただけると幸いです。