西山谷右俣 気になる無名の谷を詰める

右岸から堰堤を巻く際、ホコリタケがポツンとあった。もちろん、パフパフして遊ぶ。

堰堤を越えると再び岩クズエリアを遡行する。遡行といっても水流はない。

その先の左岸に、写真では分かりにくいが石切り場のように直角にそそり立つ岩壁がお目見えする。上から見るとL字になっている。辺りに崩落したような岩が無いのが不思議。

すぐ先に、ちょっと新し目の堰堤がお目見え。右岸から巻いていく。地形図では、右俣ルートには2つしか堰堤は表記されていないが、この後もいくつか堰堤が出てくる。ルートファインディングの際、このような人工物を当てにしてはならない好例だ。

ルーファンしていると、さっきからこの岩の割れ目に小鳥が出入りしている。のぞいてみたが巣らしきものは見えない。よほど奥に営巣しているのだろう。

巻いている途中、堰堤工事でコンクリを運んでいたバケットだろうか、放置され朽ち果てようとしている。

堰堤を越えるとすぐに別の堰堤がやって来る。ほとんど水流がないのか、藪が濃くなってきた。ここは左岸より巻いていく。

谷筋はインゼルのように、この岩塊の両側を巻いている。どちらも倒木とヤブが煩わしいので、この岩塊をよじ登っていく。

その先は、再びガレの詰まった谷筋を登っていく。すでに地下足袋は濡れて、足の感覚が鈍くなっている。

進んで小さな枯れ滝を越えるが、シダが生えているのを見ると、岩の下に一定の水分があるのだろう。

次に、左岸が壁になり階段状になった枯れ滝を登っていく。ここは倒木の処理がとにかく面倒だった。

傾斜がゆるんだ広い地点での二俣。ここは、北西(左俣)へ進路を取る。あと、60mほど登れば目的のコルに詰め上がる。

広いエリアでホッとしたのも束の間。大藪・小藪へ突入していく。もちろん棘植物も隠れているので、すんなりとは通過できない。

ようやく、目的のコルに到達した。ここからは、北側の谷へ降り再び西山谷へ向かう。

コルから、尾根筋を少し東に進んで谷への下降路を探る。トラバース気味に降り着いた所は、結構な雪が残っていた。足は、地下足袋に付いた雪が解け冷えてジンジンしている。

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