山羊戸渡からハチノス谷西尾根を下る
~夕方から用事があったので、サクッと回れる山羊戸渡から長峰山を歩いてきた~
2022年10月2日
※知人宅のリフォームと、山仕事のお手伝いなどでバタバタしており、ブログも放置状態でした。気が付けば年が明けて2月になっており、これはやばいと、遡って書いております。
「山羊戸渡」の語源については諸説あるが、明治時代に神戸に居留していた外国人がこのルートに登る際「Go To Ridge」と発音していたものが転じてゴートリッジとなり、ゴート=山羊、リッジ=岩稜尾根、戸渡と当て字が振られたのもその一つだ。
他にもアゴニー(Agony:苦痛)坂、トウェンティクロス(Twenty-cross:二十渉)、カスケードバレー(Cascade-valle:連なった小さな滝のある谷)など、当時の外国人と神戸との関りがよく分かる。
今回の山羊戸渡ルートは、最近の台風の影響で小枝が沢山落ちていて、結構滑って歩きにくかった。なので即席でほうきを作って、掃きながら登る羽目に。
自然の家から長峰山への道も、笹で覆われて足元の段差が見えづらく、元は段差の丸太を固定していたむき出しの鉄筋に、思いっきりくるぶしを持っていかれ裂傷する始末。継続的な登山道整備の必要性を、改めて感じた。
10月なのにこの日差し!持っていく水の量に悩むところ。途中のマンションの白壁に、ヨツボシホソバがとまっていたが、どうにも目立ちすぎだ。撮影したりしても、やっぱり30分で到着。
ケーブル前はやけに混雑していると思ったら、今日からケーブルの再休止だった。バスの手当てが間に合わず、山上駅までの代替輸送はタクシーだそうだ。
台風で弁天滝も水量多め。新六甲大橋の赤は、やはり青空に映える。
進んで、「新六甲大橋下」交差点を直進し裏六甲ドライブウェイに向かう。0.8ポスト(起点から800m)が山羊戸渡への進入路。工事につき立ち入り禁止となっているが、登山道への通路はちゃんと確保されている。
左岸進んですぐ、六甲川(右)と西谷(左)にはさまれた尾根端が山羊戸渡の取付き。
序盤は岩稜地帯を、グイグイ高度を稼げるが、今日は台風の影響で枯れ枝が足元を悪くしていた。即席のほうきを作り、枯れ枝や蜘蛛の巣を片付けながら高度500m地点の折れ松までやってきた。
初めて読図をしながら登った時は、ここがピークと勘違いしまだ先があるのを知ってガッカリした記憶がある。進むと短いが、戸渡のいわれのような核心部のリッジを歩く。
途中、覆いかぶさるように倒木の枝がコースを塞いでいたので、トリミングしておいた。
コウヤボウキだったかな?葉っぱが違うような・・。相変わらず植物には疎い。
何だかんだで627ピークに到着。以前は短かった南に延びる偽トレースが、かなり下まで続いている。ピークから右手(西)に下るのが正解。
ドキドキが味わえたロープ場だった所も、どんどん崩落が進んでいるよう。普通に通行できるようになっていた。
進んですぐ、市立自然の家の分岐を左手に折れ長峰山に向かう。この辺りの笹薮も、随分歩きやすくしっかりとしたトレースが出来ている。途中、二ホンジカ監視カメラがいくつも設置してあった。
天狗塚直下の岩陰に、オオミズアオの幼虫がいた。顔もひょうきんで、なんとも可愛い幼虫だ。
成虫は毛皮をまとったような神秘的な姿になる。英語では「Moon Moth」(月の蛾)、月の女神の異名を持っている。
天狗塚で昼食を摂る。掬星台も賑わってそうだ。西の空には、トンボと飛行機・・どちらも青空に映えるなぁ。
天狗塚でのんびり後は、メジャー化したハチノス谷西尾根を下る。杣谷側の案内板で、伯母野山が通行できないと勘違いし西尾根を下る方が多いが、大月台に抜ける安全なルートがある。エスケープルートとして、六甲ケーブル下からの市バスを利用すると楽に下山出来る。
しるべ石までには倒木のチェーンソー案件が結構あったが、とりあえず、頭をぶつける倒木は撤去しておいた。
工事の櫓も、見ようによっては額縁にも見えなくはない。実はこの風景を気に入っている。AIで自動的に邪魔なものを消してくれるサイトで加工するとご覧のとおり。コツは、ちまちま消さずに残したいものも含めて、大胆に選択するときれいに処理してくれる。すごい時代だ。サイトはこちら→https://cleanup.pictures/
登山口に控えめな曼珠沙華が咲いていた。主のいなくなった山口君の家も、雑草が生えどこか寂し気。
さあ、夕方の用事には十分間に合うのでゆっくり汗をながそう。
最高点の標高: 681 m
最低点の標高: 60 m
累積標高(上り): 790 m
累積標高(下り): -788 m
総所要時間: 05:23:13
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