日柳川完全遡行 堰堤の少ない綺麗な谷

スタンスは多くとれるのに、なぜかどの岩も丸く角が取れていて、ホールドに難儀した。

さらに岩クズの詰まった谷を登る。いったいこの岩はどこから来るのだろうか?

と、ふと足元の枯れ木に鮮やかな緑色をした「シュレーゲルアオガエル」がいた。兵庫県では順絶滅危惧種としてレッドリストにも乗っているカエルだ。以前、再度山と布引の滝付近で見たことがあり、今日は三度目となる。体長4cmほどの、かわいいやつだ。

もう滑り止めは必要なさそう、という事で山友さんにアイゼンをはずし先行してもらう。

スカイラインが見え、もう源頭部とおぼしき地点での圧迫感のある岩壁。まさにラスボス登場といった感。近づくも、逆層でボロボロとホールドが崩れる厄介な壁だ。

人が入るとこんな感じ。細かな落石はどうしても起きるので、山友さんには距離を取って待機してもらう。

最後は、腐葉土に覆われた一面になりホールドが無い。Gハンマーがあればなんてことないが今日は素手。蟷螂のように手首を曲げ、腐葉土の奥深くの笹の根をプッシュしよじ登る。ああ、身長があと5cmほど高ければと思う。

ラスボスをやっつけると、長峰山の主稜線まであとわずか。去年、笹に花が咲いたので今年は枯れたままの状態だ。すぐと思われた稜線が、この枯れた落ち葉と土に難儀しある意味一番体力を消耗してしまった。

稜線にのる直前、東から来られた3人組のハイカーに驚かれる。左手すぐの所に、ハチノス谷東尾根の分岐点がある。

一旦、長峰山山頂の天狗塚に立ち寄る。初夏のいい霞み具合で、しばし激闘を山友さんと振り返る。

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