なだらかな尾根道歩きが終わると、笹薮の登りが待っている。序盤はひざ丈ほどだがすぐに背丈を越える笹薮に突入する。平泳ぎで笹をかき分け、踏み跡を確認しつつ登っていく。この笹薮の平泳ぎ、実は結構楽しい。
マザーツリー的な赤松に出会うと、この笹泳ぎも終盤。しっかりとした踏み跡の尾根道が続く。
この石群が見えたら、ケーブル山上駅まであと少し。尾根がクランク気味に蛇行する地点で見る、神戸の風景もいいものだ。
この先、ケーブル山上駅までの登山道は、幅の狭くなった場所が何カ所かある。悪いことに、両サイドが雪庇状に切れ落ちた道で足元が笹に隠れて見えない。滑落すると50mは止まらないのでくれぐれも慎重に。
先ほどの展望地から六甲有馬ロープウェイ(休止中)の建屋まで約10分。ゴールはすぐそこだ。
夏から六甲ケーブルが重篤な故障で、代替バスが運行されている。そのおかげでバス停は順番待ちの人たちでにぎやかだ。山上駅西側から擁壁沿いにすすんで、頭上の観光客の視線を浴びながら脱出する。
冒頭にも書いたが、観光客が投棄したゴミが散乱し、駅舎からの汚水が谷へと流れ込んでいる。気温が高いとどうしても臭くて、最後の最後に嫌な気持ちにさせてくれる。これさえ我慢できれば、天望山尾根はすばらしいルートと言える。
下山は油こぶしルートで。途中、寄り道して森林管理道を通ることに。この森林管理道は油こぶし登山道と並行して尾根上についており、緩やかに下りながら寒天道分岐をパスしつつ軽快に歩けるのが気に入っている。
のんびり歩いて10分、油こぶしの標高点の近くに脱出する。登りでは、「森林管理道」の標柱があるのでとりつきは分かりやすい。
標高点の石柱に、可愛い松ぼっくりがあった。途中の展望所にて遅めの昼食を摂る。下山途中の分岐で「きつい道」を選ぶとこんな景色が楽しめる。関電の整備のおかげだ。
今回はだらだらと4時間ちょっとの山行だが、夏のような気温で汗だく、定番のふじ温泉に直行する。
最高点の標高: 752 m
最低点の標高: 55 m
累積標高(上り): 792 m
累積標高(下り): -801 m
総所要時間: 04:21:24
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