比良山系 八池谷(八ツ淵の滝)
~「関西起点 沢登りルート100」の一つから、日帰り可能な沢で遊んでみた~
2021年8月1日
先週三ツ下谷にご一緒したSさんから、「比良山系に、日帰り可能で面白そうな渓谷があるからいってみないか?」とのお誘いがあった。ロッコペリにとっては初の県外遠征となる。
互いに打ち合わせでの意思決定は早く、お誘いからわずか3日での山行となった。
何より便利だったのはJRのトクトク切符の存在だ。昔で言うところの周遊券だが、新快速を使って敦賀までのエリアを一日乗り放題で2500円とかなりお得なのだ。ただ癖のある切符で、詳細はブログの最後に載せておくので参照頂きたい。
ともかく、六甲山系では見ることのないスケールの渓谷と水質の良さに驚いた。1000m越えの武奈ヶ岳や釣瓶岳に源を発し、各支流から八池谷へと集って鴨川となり琵琶湖へ注いでいるのだ。
八ツ淵の滝の名の通り見所多い滝が連続して続き、沢登りだけでなく武奈ヶ岳への人気登山ルートとしても整備されている。また今回は、所属グループでの沢登りの下見も兼ねている。
神戸から近江高島駅まで、新快速で1時間半の旅。駅前にはガリバー像が建っている。9:04発(行き:1日2便、帰り:1日1便)ガリバー旅行村行のコミュニティバスに乗る。
昭和レトロなバスで乗り心地も昭和的、車体もガタピシ揺れるが子供の頃を懐かしみ結構楽しんでいる。乗客は計4名。
25分でガリバー旅行村到着。バスを降りるとこの案内板が目に入る。ハイカーは入村料(400円)無料とのこと。看板の右下に八ツ淵の滝が描かれているが、一応受付のおじさんに訊ねると「真っすぐです」とおおざっぱな返事。
ダラダラと緩い坂を上っていくとガリーバーショップなるお店が見えてくる。お店の前に「登山届ボックス」があったので記入しておく。
途中、登山者向けの注意喚起の看板がしつこいくらいに設置してあるのは、それだけ事故が多いということなんだろう。今は使ってなさそうな天文台を横目に見ながら、道なりに進んで行く。
最後の注意喚起の看板には💀💀💀がいっぱい!確かに危険な巻き道も多く、クサリ場がいくつもあった。下山時に確認すると、確かに死亡事故現場の案内が沢山あった。
かなりビビらせてくれたが、道なりに進むと登山ルートをから入渓地点への案内がある。直進して下っていく。
10:30入渓。いきなり巨大な岩が出迎えてくれる。岩には最盛期と思われるイワタバコが群生していた。Sさんはきちんとウェットスーツを着込んでいるが、ロッコペリはワークマンのシャツ一枚。
ただSさんがヘルメットを忘れたのは痛い、無理をせず細心の注意を払って進むしかない。
水温は我慢できないほど冷たくはないが、長時間は厳しいかも。いざとなればミートテックに期待するしかない。
写真では分かりづらいが、しばらくは大岩がゴロゴロの谷を進んで行く。水質は極めて良く、透明度はご覧の通り水道水並み。八ツ淵の滝は、滝の数が多いので慎重に遡行図を確認するSさん。
高さ4mはあろうか、巨大な岩の間を縫うように抜けていく。
【魚止の滝:6m】に到着。右岸に見える倒木の裏から登っていく。手前の釜は意外と深く足は着かない。Sさんは左岸より巻いていく。
続く小滝も深い釜を持っているが、わざわざ登るほどでもないのであっさり左岸より巻いていく。その先の右俣に、最近と思われる大崩落の跡があった。人物が入るとその大きさが分かるだろう。
【障子の滝:2段10m】ここは、巻き道のクサリやはしごを使って通過する。巻き道の岩も高度感があり、一部リッジ状でヌメって危ない。ハイカーの事故多発現場。
障子の滝の滝つぼ。透明度抜群なので、つい水中撮影をしてしまう。クサリ場も滝からの飛沫で滑りやすい。ここは登りのみのルートで、下山時は別の道がついている。
【唐戸の滝:斜滝8m-7m-6m】手前をまたがって通過すると流れは直角に曲がる。登った先の中段には深い瀞(トロ)があり、水流に逆らって10mほど泳ぐことになる。
ただ左岸にお助けロープが張ってあるのでクリアは簡単。ここで先行パーティーに追いついてしまう。
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