八ツ淵の滝

先行パーティーのクリアを左岸でしばらく待つが、初心者の方が多くいるようでかなり時間がかかっている。プレッシャーをかけてはいけないと思い離れて待つが、先行パーティーからは何の挨拶もなし。

こちらを無視し続ける態度に疑問を感じ、右岸に渡りじりじりと間を詰めるも、更に岩の上で長い時間待たされる始末。

Sさんが「あんなに長く待たせて一言の声かけもないマナーは最悪。まるで見えていないような態度。待つのはお互い様だけど、体温とモチベーションだだ下がりだわ!」と、お怒りモード炸裂。Sさんは山岳会でキチンと訓練を受けているので、こういった類は我慢できないのだろう。それはロッコペリも同感だ。

ラストの人も、こちらを無視したまま登って行かれた。

ようやくこちらの順番だが、すっかり体が冷えてしまった。先行パーティーの後を、こちらはフリーでクリアしていく。

直後Sさんが、この次のゴルジュを巻く途中で滑落、2mほど落ちてテラスで止まってくれたのは助かった。先行するロッコペリが急ぎ支点を構築、ロープを出しバックアップをとる。

支点を取れる箇所が1本の樹しかなく後続も上がってきているのに、先行パーティーはまたもやのんびりと樹のそばで片づけを行っている。もちろん何の声掛けも無しなので、こちらは一言断りを入れて速攻割り込ませてもらった。

Sさんいわく、どうやら途中手がなくて迷っている間に滑ってしまったようで「下は滝壺だったのでもっと慎重にやるべきだった」と、反省されていたが、ロッコペリも上から滑落していく様子を見ていて生きた心地がしなかった。ここはリードで登るべきだったと猛省させられた。

【大摺鉢・小摺鉢】先ほどの滝で1時間と大幅に時間をロスしたので、先行パーティーを抜き先を急ぐことにする。するとSさんの後方に、先ほどのパーティーがピタリと張り付いてくるではないか。

Sさんも「自分のパーティーほったらかして、なぜか1人がビタ付けで付いてくる。お先にどうぞと言ったら『後ろにいるのでっ』と笑顔。なぜ私の真横について来るのか意味わからん!」と、これまたご立腹。本当に意味がわからん。

そばで、でかいヒキガエルが素知らぬ顔で水に打たれていた。

【屏風の滝:2段5m】ゴルジュ風で、奥行き20mほどの深い釜を持つ滝だ。その上にチョックストーン滝も見えている。右岸へつって屏風の滝に近づくも、上の見当がつかないのとモチベーションが下がったままなので引き返すことに。

加えて時間も大幅にロストしているし、このまま遡行を続けても危ないと判断。Sさんと相談し、上の貴船の滝で折り返すことにする。とりあえず昼食をここで摂る。

【貴船の滝:30m】形のよい、美しい滝なので滝つぼまで行って見ることにする。ここへの巻き道に、死亡事故多発地点のクサリ場があるので、気を抜かないよう確認しあう。

滝つぼから撮影。神戸山岳はトップロープだが左岸の壁を登っているとのこと。そう思い見上げてみるも、ロッコペリの実力では登れる気がしない。

せっかくの貴船の滝だけど、下山モード全開のSさんは「もう帰りたくて適当にしか見てなかった(笑)」だそうだ。

登山道は、八ツ淵の滝沿いに通っているので、案内板を確認しながら降りることにした。それでも、ホッチキスやクサリ場など、結構気をつかう道なのは間違いない。

約40分ほどでガリバー旅行村へ到着。思ったより遠く感じるのは沢登りあるあるで、冷えた筋肉に水を吸って重くなった装備がそうさせるのだろう。

ガリバーショップで確認すると、サニタリーハウスの温水シャワーやトイレが使用できるとのこと。どこも清掃が行き届いていて、気持ちの良い施設だった。「温水4分100円だが、冷水は無料なのでただで入ればいいよ」と、受付の人が教えてくれた。

Sさんが、時間に余裕があるので予定の16時30分のバスではなく、1本前の15時30分に乗ろうとの提案。それに合わせてシャワーと片づけを済ませる。

シャワーから上がり、バスの時間までのんびりとしていたらあることに気が付いた。そう、バス停はここよりもはるかに下だったのだ。バスの時間まであと15分しかない。慌てて荷物を背負い、坂道を下っていく。

時計は25分、なんとか間に合った。何気なく時刻表をみると、驚きの事実がそこにあった。時刻改正により、なんと帰りの便は16時05分の1便のみなのだ。怪我の功名というか、30分ほど早めに着いたことになるが、もし予定通りだったら完全に帰れなかった。

「時間を有効に」と、いうことで濡れた装備をバス停に広げて待つことにした。

合計距離: 3.63 km
最高点の標高: 653 m
最低点の標高: 478 m
累積標高(上り): 358 m
累積標高(下り): -371 m
総所要時間: 04:31:57
Download file: 20210801_八ツ淵の滝.gpx

◎JR他交通機関の情報

【JR関西近郊 休日ぶらり旅きっぷ (1日周遊)】

  • 一日乗り放題で¥2500とかなりお得。
  • 但し、土日限定で21年3月1日~9月25日の期間有り。
  • 発券は利用日の前日までに購入のこと、当日は発券できない。発券は券売機のみでみどりの窓口は扱わない。
  • この切符は大阪や神戸では発券できるが、逆に姫路など郊外では発券できない。要は、都心の人が遊びに行くのに都合が良い切符となっている。
  • 周遊切符はレンタカーの割引特典もついているが、取り扱い駅は決まっている。

【JR近江高島駅→ガリバー旅行村】

  • コミュニティバス¥220
  • 行き 9:04、10:27 の2便/日のみ
  • 帰り 16:05 の1便/日のみ

コメント