摩耶東谷でロープワーク練習
~今後の山行のレベルアップを図るべく、軽い遡行のあとロープワークと懸垂下降の練習を行う~
2022年5月22日
先月に山行を再開させたグループと、今回は今後のスキルアップもかねて摩耶東谷でロープワークと懸垂下降の講習を行った。メンバーの中には、グレードの高い山域に行くようになった方もいるので、事故やけがを防ぐ意味でもしっかりと伝えておきたいと思う。
とは言っても、一日中講習では頭がいっぱいになるので、まずは深谷堰堤から次の深谷第二堰堤までにある小滝群で遡行を楽しむことにした。
今日は、ガッツリの山行ではなく講習がメインなので、気持ち的にもハイキング気分でのんびりとスタートした。杣谷道登山口に着くころには気温も上がり、今日も暑くなりそうな気配。
登山口から摩耶東谷の深谷堰堤まではすぐ。堰堤上流から入渓し、河原を遡行していく。あっという間に、ゴツゴツとした沢の雰囲気になるのが新鮮なメンバー。
最初の滝F1は5mほど。ムーブに自信がなければ、倒木をうまく利用するとクリアできる。もちろん、チェーンスパイク装着もOK。
続くF2も5mほどの段滝。古いお助けロープがあるが、なくても登れる。中段から流心を横切り、階段状を登ればOK。今回、初沢登りなのが女子Tのご主人K介、にぎやかに登ってくる。濡れたくない人は、ゴボウでそのまま直登すればいい。
右岸に水栓がある勧進滝。滝の中央左側に四角い穴が開いているが、以前は金色の仏像がはめ込まれていたようだ。上流の行者滝と合わせて、ここもその昔は行場だったのだろう。
勧進滝は右岸から登るが、ルートは壁側と滝側の2つ。女子Tと女子Cは、果敢にも滝側を攻め無事にクリアしていた。おじさん達は、もちろん安全な壁側を登っていく。
勧進滝の上流は、短いけどナメ滝がちゃんとある。練習なので登ってもらったが、ホールドが無く微妙なフリクションが頼りなので、意外に苦戦していた。
摩耶東谷の登山道と交差し、さらにプチ遡行を続けると目の前を横切るシマヘビがいた。実際に触ったことが無いメンバーには、蛇の感触を試してもらった。それにしても、皆さん物怖じせず何でもチャレンジするのは、本当にいい事だと思う。経験ほど、学びにとって大切なものは無い。
深谷第二堰堤前の見返り滝。すぐそばに堰堤を巻くコンクリ階段があるので、登ってもすぐに階段に復帰する。まあ一度登っておけばいいだろう。以上で、涼しい滝遊びは終わって、ロープトレの場所に向かっていく。
練習は深谷第二堰堤の上流すぐの、東谷の二俣地点にある尾根で行う。丁度階段状になっているのと、適度な斜度と落差が初心者には最適なのだ。
ロープを使った登山における、セルフビレイや墜落防止などの安全確保の基本を学んでいただいた。続いて基本のロープワーク(エイトノット、ダブルエイトノット、ダブルフィッシャーマンノット、クローブヒッチ、ムンターヒッチ、フリクションノット等)と、下降器(ACT、ACTデバイス、8環等)の使い方を繰り返し練習してもらった。
基本のロープワークの上達は、目をつぶっていても出来るよう、とにかく暇さえあれば繰り返し練習して体で覚えるしかない。
下山後の反省会は、いつもの水道筋商店街の「高田屋さん」で。いつも大人数で押しかけて、ご迷惑をかけている。
最高点の標高: 320 m
最低点の標高: 60 m
累積標高(上り): 478 m
累積標高(下り): -459 m
総所要時間: 06:27:49
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