念願の勧進滝登攀

勧進滝遡行

念願の勧進滝を登る

~いつかは登りたいと思い、はや3年が経ってしまったがようやく念願叶った~

2022年8月28日

いつかは登ってみたいと思っていた「勧進滝」。まずは水量の少ないタイミングを見てからと思いつつ、気がつけば3年近くが経っていた。フリーで登る度胸はないので、トップロープにて楽しんできた。

いざ「ロープダウン!」しようと思ったら、勧進滝へ休憩に降りてきたトレランの方々がしばらくいたのはご愛敬、落ち口でじっと我慢だった。

滝自体は真砂化が部分的に進んでいて、ホールドがゴッソリ剥がれたりと、見極めがまさに「肝心」で高さは無いものの気が抜けない挑戦だった。


今日は阪急六甲周辺が、不思議な緊張感に包まれている。神大行のバスが増発されているのを見ると、何かの試験があるのだろう。「みんな頑張れ!」と、心の中でエールを送りつつ、現実は汗だくで杣谷道登山口までやってきた。久しぶりにカンガルー君にも挨拶をしておく。

暑さのせいで体が重い。堰堤の巻き道や徒渉地点で、小休止をはさみつつ杣谷の無名滝にやってきた。通常のルートは徒渉地点がヌメって滑るので、左岸を巻く方がはるかに楽で安全だ。

摩耶第四堰堤を過ぎれば勧進滝(13m)は左岸に見えてくる。冬は氷瀑になると、その存在が杣谷道からでもハッキリと分かるが、それ以外の季節は木陰に加えて、水量も岩肌を濡らす程度しか流れていないので陰鬱な滝になっている。

まずは、ルートをじっくりと観察する。やはり中段のバンドを斜上し、左岸壁際から登るしかなさそう。途中の出っ張りを巻くのが怖そうだ。

まずは、滝の落ち口へ向かうため上流二俣地点を右俣に進み浅い谷を登る。登ってすぐ右手に、まき道が続いているので、木の根っこを利用して上がっていく。

岩肌が荒く脆いので、ロープに気を遣いながら懸垂下降でスタート地点に。今回は自撮りを行うので、カメラをセットしてから登る準備を始める。

アッセンダーを取付け、いざ登攀開始!やはり中段斜上からの出っ張りの巻きが、空中に押し出されるようになるので怖い。

左岸壁際まで来るも、左手ホールドが微妙な状態なので、不安定だけど堆積した土砂を足掛かりに登る。上がった先は、テーブル状なので一安心だ。そこからは、スラブ状になっているので力技でクリアしていく。

カメラを回収するために、再び懸垂下降を行う。2回目の登りは先ほどよりは緊張しなかった。途中、スラブの上から撮影するが、圧縮効果のせいか高度感が全く感じられない。支点は直列二カ所に取ってある。

撤収後は、のんびりと遡行を楽しんで行く。基本水流に従って登るだけなので、特に難しいルーファンは要らない。前回来たときはそこそこの水流があって、堰堤が無いの谷なので水質の良さに感動したが、今回はお湿り程度の水流で少し寂しい。写真は時系列に並べてある。

沢床は全体に黒い岩になっているが、グリップは良好で安心して登っていける。

水流が終わる地点に、小さな秋が落ちていた。その先、地形図上の弱い二俣地点に到着。前回は、標高差40mの左俣に進んでオリエンテーリングの「もどれ」看板にでたが、今日は右俣に進んでみる。あとはひたすら稜線まで直登するのみ。

分岐から10分ほどで主要路に合流、昼食のため天狗塚に向かうことにする。最近、山で食べるカップヌードルは基本の味に戻ったが、改めて旨いと思う。CMの「Are you hungry?Cup Noodle!」のコピーを思い出す。

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