山寺尾根西尾根

山寺尾根西尾根の整備

~摩耶東谷から山寺尾根西尾根をへて掬星台までの区間を作業~

2021年4月4日

ネットを見ると、ここ2年くらいで人気のコース入りしたと思われる「摩耶東谷」。ロッコペリのお気に入りのコースでもある。その一方で、目を覆いたくなるようなゴミの谷でもあったのも事実。

それまでコツコツとクリーンハイクを行っていたが、2年前に特にひどい場所の深谷堰堤の大清掃を行った。この時は完全に除去したのだが、しばらくすると元の木阿弥状態に。

もう一カ所ひどい場所は、掬星台から山寺尾根西ルート丸太階段を下ってすぐ、右手に通行止めの古い看板がある所。看板を過ぎて30mほど進むと、斜面一面にゴミが広がっている。

このゴミとは、全て猫の餌やりのものだ。

ところが、最近は山寺尾根西尾根ルート全域でゴミの投棄が目立つようになってきた。ネコ缶はもちろん、ご丁寧に餌やり用に使った食品トレーは細かく割って捨てる始末だ。

摩耶山さん歩やその他多くの方がクリーンハイクをされているが、一向に減る様子がない。というかやけくそ気味に増えている。

今回は、ほぼ確信的に彼に出会えると踏んでの清掃登山。

思うに、ハイカー、トレランの方々含め一人ひとりがレジ袋(小3円)一枚持って、入れられる分だけ拾う山行すればゴミ問題はなくなると思う。簡単なことなんだが…。

ネコ缶などのごみ分布。赤×はいつもの場所。青×は増えつつある場所。2021年1月作成。

摩耶山域で、ネコ缶などの餌やりゴミがあるのは、この山寺尾根西尾根ルートだけ。すぐ隣の山寺尾根や上野道では皆無だ。特に最近は、行者小屋から山寺尾根合流までが荒れてきている(×印)。


朝から雨の予報を覆して、曇りの蒸し暑い一日が始まった。山麓線の六甲川のさき、まだまだ立派な桜を見ることが出来た。今日の雨で葉桜になってしまうだろうけど、それはそれで落花した花びらも美しいと思う。

自転車で通りすがりのご婦人から「この間までは、ここ満開ですごかったのよ~もう終わりで残念ねぇ~」と声がかかる。ロッコペリは、移り行く自然を楽しんでいるのに、何が残念なのかわからない。

相手にすると長引きそうなので、苦笑いしてやり過ごす。

まだまだ、雨は大丈夫そう。清掃用に身支度を整えて進んで行く。登山口ではシャガや紫色の花であふれていた。

東谷徒渉地点では、山吹(かどうかは分からない)や、案内柱の横にスノーフレークが咲いていた。

東谷ルート入ってすぐは、上の不法耕作地からの黒い育苗用ポリポットが散らかっている。

東谷分岐から、ここ展望岩まででほぼ袋はいっぱい。ネコ缶は金属、地味に重くなってくるので小休止をとる。そばの松の木に艶やかなヒトクチタケが生えていた。まだ口は開いていない。

この直前、不動の滝そばで先週同様仙人さんに出会う。会えると踏んでのこのルートどりは正解だった。今回は、回収したネコ缶の現物を見せながらの世間話となった。

その話のなかで「数カ所で通行の邪魔や危険になっていた倒木の処理、堰堤のコンクリ階段など神戸市がやっと行ってくれた」と、彼が話すので、「それは、ロッコペリと知人でコツコツ整備を長年やってる。深谷堰堤の大規模な清掃も有志で行った」と、伝えると神妙な面持ちになっていた。

別れ際、彼も第三堰堤のゴミを拾っておいたとのこと、本当であることを信じたい。

ある意味、展望岩からが本番だった。雨脚が強くなるなか、細かくされた食品トレーや使い捨てカイロ、ヘッデン用の乾電池や斜面下の缶ゴミなど、収集に思いのほか時間を取られる。山寺尾根に合流して、丸太階段に差し掛かるとここでも散らかったゴミがあった。残らず回収する。

腕が抜けそうな状態で、丸太階段を一段ずつ登っていくのはかなりの重労働。掬星台の展望デッキの下は、たばこの吸い殻や飲料の空容器などが散乱。これは、いわゆる観光客のゴミだ。めぼしいものだけ回収し掬星台に到着。後姿は、さっきの仙人さんと変わらないのが何とも滑稽だ。

しばし休憩のあと、青谷道経由で下ることにする。こんな雨でもトレランの方は元気に走っている。掬星台の東屋では、一部のハイカーが雨の摩耶山を楽しんでおられた。

旧天上寺ではまだ桜が見ごろだった。モクレンだったか、白い大きな花が一輪だけ残っていた。下りの石段にさしかかると、5人ぐらいの観光客風のグループが登ってきた。お互い、こんな天気に物好きと思っているのだろう。

いつもの仁王門は、やっぱり雨か霧の中が素敵だと思う。これで、紅葉していれば雰囲気がぐっと良くなるのだ。アメヤの向こうに見える新緑が、光の具合なのか一際きれいな緑色をしていた。

観光茶園は営業中のの暖簾が掛かっていたが、あいにくのこの天気。他人事ながら、客の入りを心配する。旧摩耶道では、毎年春先に紅白の大輪を咲かせる樹がある。足元にもスノーフレークをはじめ色とりどりの花が咲き乱れる。これは、行者堂があったころの名残なんだろうか。

雨に煙る街を見渡す。陰鬱ととるか、しっとりといい雰囲気と取るかは人それぞれ。雨も大好きなロッコペリはもちろん後者だ。

雨で転倒することもなく無事に下山できたので、今日は灘温泉で体をリフレッシュする事にしよう。

合計距離: 7.54 km
最高点の標高: 693 m
最低点の標高: 42 m
累積標高(上り): 654 m
累積標高(下り): -779 m
総所要時間: 05:20:24
Download file: 20210404_yamaderaone_nishione.gpx

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