幻の六甲登山架空索道

約20分ほどで、第2支柱のある切通に到達する。下端から上端までおよど100mほどの傾斜のある研削地が広がっている。現在は雑木が生えているが単純に樹齢80年といったところか。

切通し中ほどに第2支柱の基部がある。まだまだ使えそうなしっかりとしたコンクリの構造物だ。雑木がなければ、すっきりと街を見下ろせたのかもしれない。記念にケルンを積んでおく。

  • 第2支柱基部(位置補正済み)
  • 標高 529m
  • UTMポイント 53SNU20974508
前ヶ辻谷の支沢

続く第3支柱へは、切通し上端まで進み一旦前ヶ辻谷の支沢を下ってから北側の尾根に取付いていく。幸いにも上端からは、ハッキリとしたけもの道が沢まで続いているので楽に下っていける。

支沢を下って前ヶ辻谷との出会いまで行かずとも、適当なところから北側の尾根に乗ることが出来る。かなりの急登なのでトラロープが残置されているが、第3支柱とは無関係だ。

標高差で50m、あえぐように登ると突然10坪ほどの研削された地点に出る。初回ではここが基部と勘違いしたが、どうやら給電用の電柱が建っていた場所のようだ。

第3支柱基部は、この研削地からけもの道を北へ30mほどトラバースすると、その巨大な基部が見えてくる。

第3支柱基部は、さすがに最大の鉄塔を支えていただけあって一番大きい。巨大なつる植物が絡みついて、天空の城ラピュタのような雰囲気を醸しだしている。基部に立ち北を望むと、月見橋と六甲山郵便局が見えている。第4支柱は写真左手のこんもりした尾根にある。

  • 第3支柱基部(位置補正済み)
  • 標高 563m
  • UTMポイント 53SNU20944532

第三支柱基部から、やや上方にトラバースし北の浅い谷を下る。アイスロードの前ヶ辻第二堰堤の少し下に出てきた。この苔むした構造物は堰堤工事用のケーブルアンカーか何かだと思う。

アイスロードより前ヶ辻第二堰堤を望む。ここからアイスロードを通って六甲山ホテル&郵便局を目指す。

六甲山郵便局が見えたら、右手の六甲山ホテルの従業員事務所(空家)へ向かっていく(2021年現在は六甲サイレンスリゾートの所有のため許可が必要)。

建物の脇から汚水タンクの隙間を通って尾根に下っていく。

従業員事務所は、元山上駅の基礎の上に建っている。南側裏手に回り込むと、かなり古めかしい機械と貯水槽が放置されている。後は、あまり広くない尾根を下っていく。

尾根を下って5分ほどで第4支柱基部に到着する。上から見るとあまり目立たないが、下に回り込むとそこそこの斜面に建っているので、基部谷側は大きくなっている。基部の南面は、樹木に覆われて眺望はまったくない。

  • 第4支柱基部(位置補正済み)
  • 標高 729m
  • UTMポイント 53SNU20874589

ついでなので月見橋にも寄っておく。事務所を回り込み足場の悪い斜面を下ると橋に乗れるが、崩落の危険と隣り合わせなのでお勧めはしない(見るだけなら、六甲山郵便局となりのゴミステーションから、今でも簡単にその姿を確認できる)。

事務所脇の階段を上がると、六甲登山架空索道の道がよく見える。第2・3支柱のあった尾根も良く分かる。

©Rokkopelli

各支柱の基部を地図にて確認すると、磁北線に沿って真っすぐ北に延びていることが分かる(ルートは2017年のもの)。

戦前から現代までの近代化を支えた建築遺産。開発の傷跡とも取れるが、ロッコペリとしてはその歴史とともに保存してほしいと願うばかりだ。

余談になるが、六甲山郵便局の歴史と六甲登山架空索道、新アイスロードは深い関係がある。興味のある方は、ぜひ調べてみてはいかがだろうか。

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