初詣と清掃登山

摩耶山天上寺への初詣と清掃登山

~毎年正月三が日は、天上寺への初詣と清掃登山で一年の山行初めを行う~

2022年1月3日

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。読者の皆様におかれましても、素敵な出会いのある安全登山が出来る一年でありますようお祈り申し上げます。相変わらずのマイノリティなHPですが、今年もお付き合いをいただければ幸いです。

今年で7年目になる初詣と清掃登山。始めた頃は、スタートして20分もすればゴミ袋3杯分がすぐにいっぱいになっていた。特に、摩耶東谷~山寺尾根西尾根ルートはひどかった。

ただ、昨年あたりから有志で清掃活動を行っていただく方が多くなったせいか、登山道でのゴミは激減しDW(ドライブウェイ)に出るまでは、ほとんど見なくなった。

杣谷峠から掬星台までのDWは、初日の出を拝みに来る観光客のせいか、毎年おびただしい量のゴミが回収できる。

面白いのは、清掃登山を繰り返しても昭和のゴミが見つかること。中には40年以上まえの物が見つかったりして、摩耶山と人とのかかわりを知るいい機会になる。

世の中には、ボトルディギングなる古いビン等の容器を収集する楽しみもあるそうな。ロッコペリも、少し足を踏み入れてみようかと思った初登山だった。


阪急六甲駅を出発し、振り返るとちょうど太陽がいい位置にあった。さしずめダイアモンド六甲駅といったところか。天気も山行日和でいいスタートが切れた。

いつもは護国神社鳥居前で礼拝するのみだが、今日は本殿まで行きしっかりと一年の安全登山を祈願した。

今日は清掃登山を行いながら、杣谷道をあがり奥摩耶DWを経由して天上時、掬星台へと向かっていく。登山口では登山者は見かけなかったが、掬星台ではまずまずの人出だった。

ルーチンワークの”カンガルーの木”に挨拶をし歩みを進めていく。杣谷の無名の滝にはモズクガニが生息するが、今日は確認できなかった。

寒気団が居座らないので氷瀑は期待していなかったが、勧進滝の一部が凍っていた。数年前は、同じ時期に全体が真っ白になるくらいに凍っていたが、さて今年はどうなりますか。

杣谷の主と、パックマンはみんなに可愛がられて、その表情が通るたびに違っているのは面白い。パックマン沢の門番(私称)のチョックストーンは、削られて今にも落ちそうだ。次の大雨でなくなるかもしれない。

杣谷道では目立ったゴミは無かったが、中でもペット&アルミキャップのファンタや、どう発音するのか難しい「バャリース オレンヂ 」の容器が見つかった。どれも30年以上前の商品だが、それ以上に古いものも”出土”するから、清掃登山は人と山の関わりが分かって面白い。

本日2カ所目の初詣は天上寺で。以前は西山門に立派な門松が飾っていたが、今年は経費削減のためか鐘楼横の門に、ミニ門松があるだけで寂しかった。

凍結防止の案内はあるが、コロナ過以降この手水舎に水が出ているのを見たことがない。清めの手水は、なければそのままでいいようだが、草花や雪、ペットボトルの水やウェットティッシュでも構わないそうだ。

仮に水が出ていても、柄杓に直接口をつけるのはマナー違反なので慎みたい。

手水舎の先の参道は緩やかな階段になっているが、山岳寺院だけにご年配には少々きついようだ。参道のミツマタのつぼみも膨らみ、無風のせいか日差しに春を感じる。数体ある羅漢も、天上時のものはとても凛々(りり)しい。

参道をのぼり、境内にはいると右手に「摩耶創世之庭」左手に枯山水様の「仙人来朝之庭」を見つつ通天門へと進んで行く。通天門からは鈴蘭台の街並みや縦走路が見通せ、今日のように霞んでいなければ小豆島まで見ることが出来る。

金堂で、その年の干支の土鈴を授かるのが新年のならわし。参拝が終われば美味しいあめ湯を頂くようにしている。代金の普請はないが、新年ということもあり100円をそばの箱に入れておく。

特大の袋が二袋、毎年同じ光景だがはじけそうになる。

例年だと初日の出を見て体を温めるためなのか、コーンポタージュやお汁粉が目立つが、今年は、レッドブルやモンスターなどのエナジードリンク系、お弁当殻やアルコール飲料が目立った。

吸い殻は例年通り多かった。中には火のついたまま棄てられたものもあり、幸い延焼には至ってなかったが、一つ間違えば大規模な山火事になる。

携帯灰皿を、さりげなく出して吸う人の方がよっぽどカッコイイし、好感がもてるのはロッコペリだけか。

穏やかな天候にめぐまれ、掬星台もそこそこの人出でにぎわっていた。後は下山するだけなので、のんびり昼食を摂ることにする。

これだけ掬星台に来ているのに、最近は展望台からの風景を見ていなかった。慣れとは怖いものだ。

下山は上野道から。下ってすぐの首大師(私称)も、座りが悪いのかよく場所を変えているが、決して投棄されないのが日本人らしいところ。

旧天上にある倒木、現在は親子杉となっているが、平成19年3月に出された灘区役所発行、摩耶協議会編集の「摩耶古道地図」では「3本立の大杉」と表記されている。

摩耶山周辺の巨木を綿密に調査したのがこちらこちら。以前六甲ローカルハイクディスカッションでお会いしたMuscleさんやTokiwaさんが踏査して、裏取りを行ったものだ。

ちなみにこのお二方は、ロッコペリがバリエーションルートの師と仰ぐ御仁で、バリエーションルートの魅力を開眼させていただいた恩人でもある。

上野道でのルーチンワークは、峠の茶屋跡の風景を楽しむこと。奥行き感のある絵画的な風景が、特に気に入っている。その上、一度たりとも同じ景色に出会ったことが無いのも魅力なのだ。

初湯はもちろん行きつけの「ふじ温泉」だ。毎年のれんを新調しているので、今年はどうかなと思ったら干支の虎ではなく縁起物のダルマだった。

合計距離: 8.42 km
最高点の標高: 696 m
最低点の標高: 67 m
累積標高(上り): 750 m
累積標高(下り): -364 m
総所要時間: 05:49:13
Download file: 20220103_初詣.gpx

コメント

  1. 摩耶山さん歩 より:

    ありがとうございまーす。

    • rokkopelli より:

      登山者一人が、一つ一握りのゴミを拾ってくれれば、山からゴミは無くなると思います。
      とっても簡単なことなんですがね~(^^)