白石谷

H氏も剥離する岩板に手を焼きながら無事にクリア。S女子は右岸斜面に逃げるもザレた斜面に詰まり気味、お助けロープを出す。

3段目は流心を登れば幾分安心だが、気を抜けば下まで滑落となるので緊張した。ここでもS女子にはロープでバックアップした。

3段目の上でお昼が終わったら、時間はもう13時になるところ。まだ、本命の白石谷を楽しんでいない。急ぎ、来た道をもどり白石谷へと向かっていく。滑滝には新しいトラロープが付いた、立派な巻き道があった。

白石第二堰堤の広大な堆積地をぬけると、すぐに白石谷への分岐にさしかかる。白石第三堰堤を巻くとようやく白石滝に到着する。

白石滝は3段構成。嫌らしいのは1段目だけで後はすんなりと登っていける。H氏、ロッコペリ、S女子の順で登っていく。トレランらしき人は、我々をカメラに収めて引き返していった。

すんなりと登れるとはいえ、増水しているので水圧はそこそこある。それぞれ慎重にクリアしていく。

白石滝の上すぐに白石第四堰堤がそびえる。適当に左岸斜面をよじ登るが、ぬかるんだ地盤に固いフェルトのソールでは厳しそうだった。その点ワラジは柔らかく、結構喰いついてくれるので勝手がいい。

次の白竜滝までは、目立った滝もなく小滝を楽しみながら進んで行く。水質がいいので、ジャブジャブと水遊び感覚で楽しめるのかうれしい。

白石滝のから遡行して20分ほどで白竜滝に到着。思ったより水量があってビビる。

白竜滝の1段目、ややヌメるも問題なく登っていける。2段目は高さ6mほど、滝口が隘路になっており先の様子が全く分からない。ロッコペリが中ほどの段差まで登り、倒木に中間ビレイを取れば行けそうな気もすると提案するが、H氏が危険すぎるとのことで巻くことに決めた。

S女子はそれでも気になるらしく、少しだけ様子を見に登ってみた。

普通に巻けばいいものを、我々メンバーはすぐに難易度を上げる癖がある。

まず左岸横の腐った岩壁をH氏が登っていくも、途中でザレた斜面で詰まってしまった。次いでロッコペリが中間まで登りビレイポイントを構築、S女子に上がってきてもらいH氏のバックアップへ。

最後は、根っこだらけの急斜面をリードでロッコペリが上がりメンバーのバックアップに入り、都合3ピッチで普通の巻き道に到達した。

30分ほど巻きで遊んでしまった。せっかくなので、トップロープでクリアできないか滝口の様子をH氏が見に行ってくれた。フリーで登る若手もいるが、おじさんたちは無理はしない。いさぎよく後日に回すことにした。

時間はすでに15時前、残すは大安相滝のみだが、西おたふく山でのバトルが気になるS女子はここで脱渓。最高峰までの道順を詳しく説明し、さようならとなる。

その先、滝の規模はどれも同じようなものが続き「はて?大安相滝はどれ」となったが、右岸にお助けロープが掛かる滝があったので特定が出来た。

大安相滝の先には遡行終了を示す「しるべ石」の大岩が鎮座している。その奥に白石第五堰堤がそびえる。最高峰へは、この堰堤にむかって右側の尾根を登りつめることになる。

15時30分遡行終了、沢装備を解除する。さて、ここから六甲山最高峰まで登りつめるのは気が重い。水を吸って重くなった装備を担いで、疲れた体で登るのは結構きついのだ。

30分ほど辛抱して登ると十字路に到着する。以前は、丁寧にかかれたイラスト看板があったがどうやら撤去されたようだ。そのかわり、醜悪な赤ペンキが吹き掛けられている。どっとちもどっちだ。

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