【老婆谷中俣 摩耶山の裏の顔】2018.08.05
青谷道の行者小屋後から、行者尾根取付きのコルを越えて老婆谷ルートへ入っていく。ルートに入ってすぐに沢筋を攻めてもいいが、左俣と右俣の分岐から沢に降りるのも時間の節約にはいい。
沢に降りて右俣に入ると2つ堰堤を左岸から越えていく。本流をたどりながら進むと、左手に10m程の岩壁状の滝がある大きな二俣の地点に到着する。それが、老婆谷中俣の取り付きとなる。
10mの滝をよじ登って進むと1つ大きな堰堤が現れる。堰堤は、袖部を左岸より小さく髙巻くことで楽に堰堤内に進むことができる。そして行程2/3の所に、このルートの核心部の巨大チョックストーンや、チョックストーン三兄弟と呼ばれる難関が待ち受けている。大人しいイメージの摩耶山の裏の顔、いわゆる鬼婆の住み家というわけだ。脱出地点は全山縦走路の最後の丸太階段(NHKの施設の手前)になる。

ここが行者尾根取付きのコルで、左手に見えている尾根が「行者尾根」。老婆谷中俣へは、そのまま老婆谷ルート(正面)に進んでいく。

老婆谷ルートは、谷を右手に見ながら登っていく。途中二俣で谷が広がり写真の堰堤が見えたら、谷に降り写真右手の右俣に向っていく。

右俣の沢に降り立つとすぐに、2連の谷止めがあるので右岸より巻いていく。渓相は台風の影響か倒木が多く、荒れ模様である。

遡行を続けると、右から小さな沢が流入してくるが沢の規模から左俣に進む。

更に進むと、明らかに分かる二俣地点に到着する。ここが、老婆谷中俣のスタート地点となる。左手には、10mほどの壁のような滝がお目見えする。

水量は多くなく、足掛かりになるステップも要所にあるが、高さがあるので慎重に登っていく。

登り切り、滝口よりのぞき込んでみる。下から見ると斜度もなく登りやすそうに見えたが、ステップ幅はせまく滑りやすいので注意が必要だ。

しばらくは、滑りやすい川床を慎重に進んでいく。ちょっと濡れるくらいが涼しくて気持ちいい。

このルートで、谷止め以外では一番大きな堰堤がそびえる。堰堤と呼べるのはこれ1基のみ、左岸より巻いていく。

堰堤の袖から堰堤内に飛び降りてもいいが、ちょっと高さがある。無理はせずに、袖から少し戻り小さく巻くことで安全に堰堤内に降りたつことができる。
コメント
こんにちは。私は神戸市在住の写真家です。今年8月から沢登りを単独で開始し、最初に3回かけて弁天滝(芦屋)まで到達し、現在イヤガ谷を少しずつ距離を伸ばしながら修験道のある近くまで行けるようになりました。私の実力では老婆谷は難しいと思います。ボルタリングの技術と体力も必要ですよね。いつか行けるようになりたいです。そしてチョックストーン3兄弟を撮影できるようになりたいです。
長谷川様、返信遅くなり申し訳ありません。登山で最近は沢登りを楽しまれているとのことですが、おっしゃる通り一気に難易度を上げるのではなく、少しづつレベルを上げていくのが一番近道ですね。
ただ、経験者とご一緒することで色々なことが学べ、レベルアップのスピードも格段に向上することもあります。
また、ボルダリングの技術がいるかと問われると、ないよりはあった方がいいくらいの程度です。
理由は、安全が確保された人工壁と、予測な不可能は外壁ではまるで勝手がちがうので、ボルダリングのテクニックはあまり役にたちません。
過去に「初心者」と呼ばれる方を老婆谷へお連れしたこともあるので、長谷川様が「そろそろ行って見たい!」と、思えるようになったら遠慮なくご連絡ください。三兄弟へご案内させていただきます(^^)