支点構築後ロープダウンしようとしたら、Kumaさんもう登って来てる!!後で聞くと「時間短縮のため」だそう・・でも、ロープが直撃しないように投げるのは大変だった。
それに、すでに詰まった状態で、片手でロープをセットするのにとても手間取ったようだ。これは、事前にきちんと打ち合わせしなかったロッコペリの大きなミスだ。次回は、安全確保のうえ流心を登ってみよう。
Kumaさんの情報では、大滝の先は藪地獄とのことだったが、季節のせいか踏み跡もしっかりありそれほどでもなかった。堰堤を巻く途中、目指す岩塔状バットレスが見えてきた。
堰堤天端の看板に「ラスト」の文字が。その先、Kumaさんが指さす方向が極楽渓の取付きだ。
気温も上がり、ザックの重さでバテ気味になってきた。森永の大粒ラムネでブドウ糖を摂取しながら登る。尾根筋にスイッチしたころに、先行するKumaさんから「布袋岩が見えた!」の、一言で元気回復。一気にスイッチが入る。
布袋岩の風化した基部を回り込み、割れ目からピークに立つことができたが、ロックガーデンの万物相のように、やはりザレザレだった。
地形図を見ると、布袋岩から岩塔状バットレスの基部あたりまでは、トラバースで行けると判断。猛烈な笹薮を上下にトラバースしながら進んで行く。
頭上にバットレスが見えてきたら、更に藪壁をよじ登るように進む。笹は束ねて捻じると、しっかりとしたロープ代わりになるので助かる。
基部への取付きは、やせ尾根の一ヶ所のみ。立ち木にしがみつきながら登っていく。基部に到着すると、バットレスには沢山のボルトが打たれている。足元の雑木も刈り払われているので、クライミングのポイントのようだ。
見上げると、15mほど上に尖端が見える。また、岩登りの準備をして練習しても面白いかもしれない。
基部は大人4人がゆうにくつろげる広さがある。今日はKumaさんが、ロッコペリの荷物を気遣ってくれて、お昼をご馳走してくれるとのこと。やっぱり、カレーメシは旨い。その上デザートまで頂いてしまった。ありがとうございました。
基部はくつろげると言っても、場所によっては10mほど切れ落ちているから注意がいる。
昼食後は、バットレスの尖端に向かうことにするが、元来た道は戻らず、方向だけ確かめて急斜面をひたすら登っていく。標高差は30mほどなので10分ほどもがくと、尖端に続くやせ尾根に合流できた。
やせ尾根に乗ってからは踏み跡良好。膝が曲がらないので少し不自由はしたが、5分ほどで岩塔状バットレスの頭に着いた。
「体重が減って、猿並みに身軽になった」と、言うKumaさんは、ヒラリと岩塔の頭に降り立ち、何をするかと思えば尖端に座ってみせた。更に下をのぞき込んで何かしているが、写真を撮る方がヒヤヒヤしてしまう。
何をしていたかと言えば、ご覧の通り「影」を撮っていたそうだ。三角形の影の先にチョコンとKumaさんが写っているので、バットレスの大きさがよくわかる。
替わってロッコペリの番だが、いざという時、膝に自信がないので背中越しに撮ってもらった。やはり撮るほうが怖かったそうだ。
今日の目的は全て達成した。下山は、西山谷の滝すべてを懸垂下降する予定だったが、下山後の予定を考えると時間切れだった。膝も薬なしでは、そろそろギブアップ状態なので、油こぶしルートに変更して頂いた。
ガーデンテラスにはようやく活気が戻り、本来の日常に戻りつつあるのを感じた。これからも、正しく怖がることで、このコロナと付き合っていくしかないと、観光客の笑顔を見てそう思った。
本日の山行の無事をみよし観音に報告し、今後の安全山行の祈願を行う。みよし観音からは、縦走の鬼の本領発揮。高速下山で、下の登山口までちょうど1時間で降りてきた。
六甲登山あるあるで、下山後のアスファルト歩きが地味に疲れる。学校林道あたりで、かれこれ20分近くヘリがホバリングを続けている。行方不明の張り紙があったご老人の捜索なんだろうか、早く見つかるといいが。
水道筋の灘温泉で汗を流した後は、お決まりの高田屋で反省会。二次会を含め遅くまで山談議に花が咲いた。その後Kumaさんは、かなり飲みすぎたと言って、アルコールを抜くため約8kmを走って帰っていった・・やっぱり鬼だ。
最高点の標高: 899 m
最低点の標高: 35 m
累積標高(上り): 1185 m
累積標高(下り): -1417 m
総所要時間: 08:17:43
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