苔のルンゼの整備も今回でおしまい
~下流域に散らかした倒木の整理と水路の整復、そして思わぬ出会いに大満足の一日~
2022年3月13日
昨年来より作業を行ってきた苔のルンゼ。F2F1へ散らかした木切れを一カ所にまとめ、ルンゼの水路の整復を行い、二期に渡った整備が竣工した。
最終日に、整備に携わったメンバー3名が一堂に会することが出来たのはとても喜ばしいことだ。そして、昼休憩でのんびりしている所に、本谷を詰めようとやってきたYamapでご活躍のtaka-okuさんとも再開することになった。ロッコペリは忘れていたが、西山谷遡行時に出会ってルート案内をさせて頂いたようだ。
ともあれ、祝杯とまではいかないがアイリッシュコーヒーで互いの苦労をねぎらった。
ブログを書いている現在、まとまった雨が待ち遠しい今日この頃なのだ。
今日の予報では、4月上旬の気温になるそう。春の陽気に誘われて、ハイカーやトレランの方達も続々登山口に吸い込まれていく。
ルーチンワークのカンガルーの木を撮影し、杣谷川の徒渉地点にやってきた。足元でひらひらと動くものがあったので、よくみると越冬で羽が傷ついたタテハチョウの仲間が賢明にペアを探していた。
生まれる命、消えていく命・・春はそんな季節なんだと毎年気づかされる。
少雨のせいで、アザラシのような岩が水面に顔をだしていたのはご愛敬。また、摩耶堰堤前の徒渉地点も泡立ち、少々臭いがきつくなっている。
摩耶堰堤の主堰堤髙巻きから見える街は、春霞のようで白く視界が悪い。普段は絶対に使わない鉄階段の手すりも、今日だけは荷物があるので補助にする。
木ノ袋谷へ進入し堰堤を越えていくが、今日は長尺のスコップを背負っている。しゃがんでもくぐっても引っ掛かるので、転落事故だけは招かぬよう細心の注意を払いつつ進んで行く。
Ⅾ4下右岸のルンゼに到着。先週長峰さんが指摘(写真〇印)されていた、岩の緩んだ地点をどう回避するか思案する。
なんとかロープを出さずに現場到着。準備をしていると、ほどなく長峰さんが別ルートより合流された。今日で竣工さすべく、3人で気合を入れていく。
早速段取りの打ち合わせを行う。まず先週に、長峰大好きさんが分散して集積して頂いた木切れを、さらにF1下にまとめていく。3人がかりだと、やはり作業がはかどる。
長峰大好きさんの提案で、左岸に大蛇のように這う板根を下支えにして、木切れを法面に立て掛けることにした。
板根の上に流れ止めの横木を這わし、細いものから順に立て掛けていく。最後は、長峰大好きさんに用意いただいた20mの麻ロープを、押さえの役目として掛けていく。ただ、右の支点が幼木なのが気になる所。
作業後は、見違えるようにスッキリした。これで、本谷を訪れる方も不愉快にならずにすむだろう。
作業は順調に進み、昼食後くつろいでいたら尾根を回り込んで人がやって来られた。過去の作業中、一度も人が来ることはなかったので少しびっくりした。
この方は、Yamapでご活躍のtaka-okuさんとのこと。話を聞くと、出会いは3年ほど前の西山谷で、ロッコペリが遡行中に色々とルート案内をさせて頂いたようだ。
こちらのハンドルネームですぐに思い出してくれたが、こちらは失礼にも全く覚えていなかった。戻り、過去の記録を見ると確かに案内しているし、taka-okuさんのレポにもしっかりコメントを残している。
taka-okuさんが、本谷の脱出するルートを思案されていたのでいくつか説明させて頂く。単独行なので、無理せず無事にクリアできることを祈りつつその背中を見送った。
本谷を詰めるtaka-okuさんをお見送りした後は、ルンゼの土砂を撤去していく。
ルンゼは、掘り進めるとすぐに伏流水が現れる。今後の大雨の洗浄作用に期待して、流路の整復を行なった。雑然と見えるが、水路に詰まっていた大量の岩石を除去し、自然な流れで本流へ向かうようにしている。
下山予定時刻より30分近く、早く終わることが出来た。長期にわたる作業が竣工したのもあり、3人とも興奮状態で足取りも軽く下って来られた。
摩耶東谷の徒渉地点で、視界にタバコ休憩する男性がいるのは分かっていたが、まさかそれがtaka-okuさんとは思いもしなかった。後ろを歩いていたkさんがすぐに気が付いて、一日でこんな奇遇があるのかと再会を喜び合った。
貴重なよもやま話のあと、こうして写真に収めることが出来たのは、竣工を喜ぶのにふさわしい出来事になった。
記事の山行リンクは下記を参照
最高点の標高: 536 m
最低点の標高: 79 m
累積標高(上り): 808 m
累積標高(下り): -808 m
総所要時間: 06:59:19
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