老婆谷中俣 鬼婆の住む谷

堰堤を抜けるとすぐに、5mほどの滝があるがここは流芯を登っていく。

次いで、チョックストーン三兄弟(私称)がお目見え。節理の部分からもジャミングで登れるが、右手の崩れそうな岩に負担をかけないようにそっと登っていく。

少しホッとしながら遡行を続けると、タイヤやパイプなどのゴミが流れついている所を通過する。

いよいよ、老婆谷中俣の核心部ともいえるところにやって来た。三方壁に囲まれ、奥に見える巨大チョックストーン、いわゆる鬼婆に頭というやつをクリアしなければ撤退となる。

気持ちを落ち着かせ、右手にエスケープルートらしきものがあるのを確認しアタック開始する。

攻略の一歩は、圧倒されそうなチョックストーンの真下からの観察。節理部分にルートを見つけ、ハンド・フットともにジャミングをかけ全身を駆使して体を引き上げる。

なんとか登り切り、鬼婆の頭から真下をのぞき込む。高さは4mほどだが、かなり手ごわかった。沢登りの初心者が、それも単独で来るとこではなかったと今更ながらビビる。

続いての壁は、まず中央のチョックストーンのある所を攻めようとしたが、鬼婆の頭で腕力は無くなっていた。ならばと、右の斜面に取付いてみたがズルズルで2mほどずり落ちてしまった。結局、写真左上の明るくなった所を登った。

ここはチムニー登りで越えていくが、激闘の後だけに簡単に思えてしまう自分が怖い。

流れが無くなって来たころに、人工の谷止めが見えてくる。これは、左手に工事の残置ワイヤーロープがあるので、ゴボウで登っていく。

コメント

  1. こんにちは。私は神戸市在住の写真家です。今年8月から沢登りを単独で開始し、最初に3回かけて弁天滝(芦屋)まで到達し、現在イヤガ谷を少しずつ距離を伸ばしながら修験道のある近くまで行けるようになりました。私の実力では老婆谷は難しいと思います。ボルタリングの技術と体力も必要ですよね。いつか行けるようになりたいです。そしてチョックストーン3兄弟を撮影できるようになりたいです。

    • rokkopelli より:

      長谷川様、返信遅くなり申し訳ありません。登山で最近は沢登りを楽しまれているとのことですが、おっしゃる通り一気に難易度を上げるのではなく、少しづつレベルを上げていくのが一番近道ですね。
      ただ、経験者とご一緒することで色々なことが学べ、レベルアップのスピードも格段に向上することもあります。
      また、ボルダリングの技術がいるかと問われると、ないよりはあった方がいいくらいの程度です。
      理由は、安全が確保された人工壁と、予測な不可能は外壁ではまるで勝手がちがうので、ボルダリングのテクニックはあまり役にたちません。
      過去に「初心者」と呼ばれる方を老婆谷へお連れしたこともあるので、長谷川様が「そろそろ行って見たい!」と、思えるようになったら遠慮なくご連絡ください。三兄弟へご案内させていただきます(^^)