摩耶東谷の整備

先日、知人を摩耶東谷へ案内した際に、深谷第三堰堤の巻き道の倒木と深谷第四堰堤(スリット堰堤)のはしごがひどい事のなっていたので、ほかの倒木処理も含めて今回は整備に行ってきました。

メジャー入りした摩耶東谷ルート

10年前なら、ちょっとしたマイナールートだった摩耶東谷ルートも、SNSのおかげで今やメジャールートの仲間入りですね。

適度に岩場や小滝、ロープ場などの秘境感が味わえるので、経験者がいれば初心者でも楽しめるルートでもあります。

本来は、旧天上寺への東の参詣ルートとして整備されたものですが、今では一部のコンクリ階段がなごりを留めているに過ぎません。

継続整備が必要な摩耶東谷

摩耶東谷は道迷いが多発するのでも有名なルートです。特に大風や大雨の後などは、倒木や川床などが荒れる傾向にあります。

深谷第二堰堤前の見返り滝から続くコンクリ階段は、定期整備の場所となっていて、特に高齢者の方が安全に通行するには欠かせない作業となっています。

今回メインは、スリット堰堤の分解寸前のはしごの修理と、深谷第三堰堤の巻き道をふさぐ赤松の大木の処理です。

いつもの整備道具に加え、電動工具や修理用の工具や部品が増えてまずまずの重量でスタートです。

灘丸山公園下の河津桜?は満開です。外国の方が一生懸命に撮影していました。登山口に新しい看板が・・だた、英語表記が気になる。「オールジェンダー?」←public lavatoryかCivic Toiletでいいのではと思ってしまう。

工事中の堰堤を過ぎて、初めの徒渉地点。対岸に階段があるけど、見通しが悪いのでそのまま遡行する人もちらほら。ここは時間をかけずサクッと整備し、対岸がすっきり見渡せるようになりました。

見返り滝を過ぎ、大日如来岩の先、深谷第三堰堤手前と巻き道の倒木処理に向かいます。残置されたままの小橋のフレームは撤去出来ないので、近いうちに新たに倒木を製材して踏み板を造作しようかな。

堰堤前のルート上の倒木は朽ち木なので、さっさと撤去します。ここでも曲がり鋸が大活躍です。

数年前に倒木状態になった赤松も、芯材の油分の多い所だけが残っている状態に。ただこの残ったところがユニコーンの角(つの)のようにとんがっていて、気が付かないとえらい目に合う地点です。全撤去ではなく、飛び出た角だけをトリミングし通行の支障のないようにしました。

樹木のすごい所は、どれだけ朽ちていてもカットすると、木口から真新しい木の香りがします。辺りには、松の芳香がただよってました。

続く深谷第三堰堤の巻き道は、巨大な赤松の倒木に絡まったつる植物のジャングル状態で通行困難に。先日来た時に難儀したので、徹底除去します!

かなりの急斜面ですが、残置した大木が手すり替わりになり、かなり通行しやすくなるでしょう。

予定していた倒木処理を終えてので、堰堤の天端で昼食をすませ、はしごの修理ため深谷第四堰堤(スリット堰堤)に向かいます。

このスリット堰堤のはしごですが、8年ほど前、先人が担ぎ上げてくれたものが、30mほど下流の河原に埋もれていたので、発掘してロッコペリが再設置したもの。

多くの登山者が利用されたのでしょう・・見るも無残な姿になってました。というか、分解寸前になってもまだ利用されづづけた事で、本当に事故がなくてよかったと心底思いました。

修理手順は、リベットの残っている所は追加でリベットの増し打ち、リベットの欠損部は、太径と細径のリベットで修理、折損した踏み板は登るのに支障ないのでそのままに。最後に横方向の荷重に耐えられるように、ステンレス製のステーで筋交いをいれました。

分解寸前でしたが、何とか修理完了です。ロッコペリの体重でもぐらつかないので、また数年は活躍するでしょう。2脚のはしごで、持ち込んだ部品はほぼ使いきりました。ハンドリベッターは特に握力がいるので、終わってからは、ほぼ握力はゼロ状態。なので、流水でしばらく腕をクールダウンしました。

まぁこんなものでしょう。これで分解におびえず安全に通行できます。願わくば、寝かさず立てた状態で使ってもらえたら長持ちするかな。

あらら?何やら、白いものが舞ってますって雪??どうりで寒いはずです。

帰り道、山の神様からのご褒美がありました。天然のシイタケが鈴なりになってたので、そこそこの量を頂いて帰りました。ごちそうさまでした。

合計距離: 8.84 km
最高点の標高: 420 m
最低点の標高: 47 m
累積標高(上り): 886 m
累積標高(下り): -887 m
総所要時間: 06:21:33
Download file: 20250330_摩耶東谷整備.gpx

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