ナメ下のごちゃっとした所。ナメを滑落しても、大した怪我もなくここで止まりそうな雰囲気だ。
ナメにビビりながら、何とか滑落せずにクリア。初心者の未熟者がくるもんじゃないと反省。行く先に、今にも落っこちそうな大きな浮石たち。歩くことで足元の土砂が流れ、落石を誘発しそうなので慎重に静荷重で登っていく。
そろそろ源頭部、なんだこの鉄パイプは??といいながら正面ぐるり壁。当然登る技術は無く、詰まるかもしれない不安に襲われる。
とりあえず詰めてみると、右手にガリー(雨裂)があった。風化してボロボロだが、なんとか左横のエッジを使ってガリー上に抜けることができた。
振り向くと結構な高度感にビビる。横の尾根はこんな感じの傾斜だが、谷筋はそこまではない。とはいえ、スカイラインが見える辺りからは、落ち葉の堆積物で四足歩行を強いられる。
ルンゼ取付きから標高差150mで約50分、ようやく寒谷北尾根が見えてきた。場所はP608北側のコル、ドンピシャつめあがるのは気持ちがいい。
P608方向には行かず、そのまま寒谷北尾根を乗越し谷筋を適当に寒谷へ下っていく。右手方向から小沢が合流し、芦屋地獄谷で有名な小便滝にも負けないポイントがあった。これはバリルート好きだけが楽しめる、レアなの場所ではないだろうか。
寒谷のⅮ4上流に左岸から10分ほどで降りてきた。ここからは、掬星台を目指し左俣を意識しながら遡行していくことにする。振り返り撮影。
進んですぐ、はっきりとした二俣に出会う。右俣は、オテルド摩耶のジャグジー方向で正面の尾根が摩耶の石舞台に登りつめることが出来る。今日は掬星台を目指すので左俣に進んで行く。
左俣進んですぐの堰堤は左岸より越えていく。2つ目の堰堤の左岸袖には鉄はしごがあり、一見すると朽ちているように見えるが、意外に頑丈で安心して登ることが出来た。
2つ目の堰堤を越えると谷は大きく開けた二俣になる。右俣はジェットコースター跡地の下、ロープウェイ遊具のあるコルに詰め上がる。
左俣はどこにでるか、地図は見ていないので適当に詰めてみる。この辺りからゴミが目立ち、斜度が急になってきた。
ここからは、モロモロの風化した壁面を通過していく。中央を何とか登ろうとしたが、壁はどこをつかんでもボロッと崩れ落ちる。仕方ないので右手の椿の木を頼りによじ登った。
さらに登るとゴミが相当目立つようになり、古いトラロープがある所を見ると、昔はそれなりに通行があったものと想像する。
ようやくスカイラインが見えてきた。最後のⅤ字はやはり苔だらけで崩れやすい。ここにきて嫌な湿り気が出てきた。下水臭はしないので気にせずそのまま登っていく。
普通ゴミに混じって、社員証、学生証やカード類の入った財布を2つ拾う。現金のみ抜き取っているので、おそらく車上荒らしのプロ仕業かと。下山時に護国神社横の「篠原北町交番」に届けておいた。
最後は、掬星台下のトイレ脇に詰め上がり左俣は終わった。別に悪いことをしているわけではないが、行きかうハイカーが途切れるのを待って登山道に復帰する。なにより先ほどの水が、トイレの排水でないことを願う。
詰め部で相当な藪こぎを覚悟していたが、それもなくあっけないゴールだった。昼のピークを過ぎた掬星台で、巻きずしをほおばりながら遅めの昼食を摂る。
帰りは、ショートカットコースから山寺尾根西尾根を下る。展望岩で良い風に吹かれてしばし休憩、行者滝に彫られたお不動さんも今日ははっきりと見えていた。新緑の中の見返滝も、涼しげな雰囲気でいい感じだ。
杣谷道の東谷を渡渉したところで、大集団に追いついた。急ぐこともないので、ゆっくりついていった。
最高点の標高: 679 m
最低点の標高: 71 m
累積標高(上り): 857 m
累積標高(下り): -863 m
総所要時間: 05:12:21
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