木ノ袋谷本谷を詰める

二段目も特に問題なく登ってくる。白ヘルの女子は体操選手のように身軽なので、後続のおじさん達の手本にはならない。

少し進んだ三段目の滝は、苔でぬめっており、ホールドも少なく手足の使い方を試されるテクニカルなところだ。滝身は3mほどだが中々面白い。

行く先も明るく、遠くにスカイラインが見え始め右岸にトンビ岩が見えるとこのコースも大詰め。メンバーにもホッとした楽勝ムードが流れる。

以前訪れたさい、ロッコペリも笹が出てきたので脱渓も近いとホッとして登っていたら、まさかのラスボス登場に凹んだ記憶がある。

このラスボスは、スラブ状で更にホールドも少なくいやらしい。黒くぬめった滝身で体を汚す覚悟がないと登れない。

谷の詰め部は、一気に標高が上がるのが普通。スラブ滝をクリアしたメンバーから「腹が減って力が出ない!」とのクレームが(笑)。

残すは標高差30m、しきみの群生を過ぎれば縦走路は目の前。頑張りましょう。

木ノ袋谷出会いから3時間20分、ようやく縦走路に詰め上がった。飛び出したところは、天上寺東の縦走路でアゴニー坂への入り口付近。

後は、掬星台で遅めの昼食を摂るのみ。

昼食の準備を整えていると、若いイノシシが慣れた様子で東屋にやってくる。メンバーのザックを物色し始めたので追っ払っておいた。

本来野生動物は人を怖がるもの、ウリボウならぬ「キクボウ」などど呼ばれ、太ったその体から餌付けされているのが分かる。そのせいで、辺りは掘られまくって荒れ放題になっており、シートを敷いて食事もできない。

掬星台は観光地でもあるので、ハイカーだけでなく小さな子供連れでピックニックを楽しむために訪れる人もいる。また、イノシシを怖がって人が摩耶山に来なくなれば、ビューラインへの影響も免れない。

いずれ人との衝突があれば、残念だが駆除の対象になるだろう。そうなった時、「可愛い」を優先して餌をやった人の無責任さを問いたい。絶対に、野生動物に餌をやってはいけないのだ。

痛みあるあるだが、休憩を終えるころになると薬が切れたのか疼痛が出始めた。メンバーには申し訳ないが、下まで膝がもつか自信が無い。時間的にも上野道を虹の駅まで下り、ケーブルカーで下山することに決めた。

下山後の風呂&反省会は、久しぶりの出会いとスリリングな一日とあって、長丁場となってしまったのはご愛敬。

合計距離: 7.71 km
最高点の標高: 701 m
最低点の標高: 65 m
累積標高(上り): 980 m
累積標高(下り): -598 m
総所要時間: 05:50:57
Download file: 20220403_木ノ袋谷源頭.gpx

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